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一柳慧が日本芸術院賞・恩賜賞を受賞

2017年 3月24日付

© Koh Okabe


日本芸術院(院長:黒井千次)は22日、平成28年度(第73回)日本芸術院賞を作曲家の一柳慧ら9名に贈ることを発表した。授賞式は6月19日、東京・上野の日本芸術院会館で開かれる。

日本芸術院賞は、卓越した芸術作品と認められるものを制作した者及び芸術の進歩に貢献する顕著な業績があると認められる者に対して同院が毎年授与するもの。同賞受賞者の中から特に選ばれた者には恩賜賞が贈られる。一柳は、長年にわたる幅広い作曲活動と常に新しい世界を切り開いていく積極的な姿勢が高く評価され、このたび日本芸術院賞・恩賜賞の受賞となった。

一柳慧(作曲家・ピアニスト)は1933年2月4日、神戸生まれ。54年に渡米してジュリアード音楽院で学び、ジョン・ケージらとの交流を通じて当時の前衛音楽に強い影響を受けた。60年代以降、国内および欧米各地で作品を発表し、武満徹や湯浅譲二らとともに日本の前衛音楽の発展に大きく貢献した。近年でも、「一柳 慧 コンテンポラリー賞」創設(2015)、『コンポージアム2016「一柳 慧を迎えて」』における特集、《交響曲第10番》(2016)で自身5度目となる尾高賞受賞など、精力的な活動を続けている。これまでに、エリザベス・クーリッジ賞(1955)、セルゲイ・クーセヴィツキー賞(1956)、アレキサンダー・グレチャニノフ賞(1957)、尾高賞(1981他)、毎日芸術賞(1989)など多数受賞。フランス共和国芸術文化勲章(1985)、紫綬褒章(1999)、旭日小綬章(2005)を受章。2008年文化功労者。