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細川俊夫《フルス》 アルディッティ弦楽四重奏団と大野和士指揮都響が日本初演

2017年 6月 1日付

© Kaz ishikawa


細川俊夫作曲による、弦楽四重奏とオーケストラのための《フルス(河)》の日本初演が、6月30日に東京オペラシティコンサートホールで行われる。大野和士指揮、東京都交響楽団が、同作の世界初演を手がけたアルディッティ弦楽四重奏団を迎えての公演となる。

弦楽四重奏とオーケストラのための《フルス(河)私はあなたに流れ込む河になる》(2014)は、西ドイツ放送局、ポルトのコンサートホール「カーサ・ダ・ムジカ」、ユーラシア国際音楽祭の共同委嘱によって、細川と長年にわたる深い信頼関係を築いてきたアルディッティ弦楽四重奏団の結成40周年を記念して作曲された。2014年10月24日にケルン・フィルハーモニーで、同四重奏団とペーター・ルンデル指揮ケルンWDR交響楽団によって世界初演が行われた後、これまでにブルージュ(ベルギー)、ポルト(ポルトガル)、エカテリンブルク(ロシア)で演奏されており、そのすべてを同四重奏団が手がけている。演奏時間は18分。

作品について細川は、同じくアルディッティ四重奏団のために作曲した《遠い小さな河》(2014)を原型としていると述べる。曲は冒頭のEs音に始まり、その1音が内包する光と影を次第に拡大するかのようにEs音とD音に分かれ、やがてより大きな音程差をもつ音響へと変容していく。細川はまた自身の作曲について、道教における根源的な気の流れ(音の河)を聴きだし、それを陰陽の宇宙観によって紡ぎだす作業であったと述べている。


細川俊夫
フルス(河)私はあなたに流れ込む河になる
弦楽四重奏とオーケストラのための

日本初演
2017年6月30日[金]19:00開演 東京オペラシティ コンサートホール
アルディッティ弦楽四重奏団
大野和士(指揮)
東京都交響楽団
http://www.tmso.or.jp/j/concert_ticket/detail/detail.php?id=3036&year=2017&month=6