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細川俊夫 トンヨン国際音楽祭のテーマ作曲家に

2019年 2月 28日付

Toshio Hosokawa / 細川俊夫

photo © Kaz Ishikawa

3月29日〜4月7日に韓国で開催されるトンヨン国際音楽祭において、テーマ作曲家に細川俊夫が迎えられ、オペラや管弦楽作品、室内楽作品などを特集する公演が行われる。

まずは、3月29日から31日の3日間に渡り、オペラ《二人静ー海から来た少女》がソン・シヨン(指揮)、サラ・ヴェゲナー(ソプラノ)、青木涼子(能役者)、TIMFアンサンブルによって韓国初演される。

2017年12月パリのシテ・ドゥ・ラ・ミュジックで世界初演された1幕のオペラ《二人静―海から来た少女―》はその後ドイツ、カナダで初演され、いずれも好評を博して来た。今回の韓国初演は、アジアで初の上演となる。

アンサンブル・アンテルコンタンポランの委嘱で作曲されたこの短いオペラは、12世紀を舞台にした能『二人静』の現代版(原作 平田オリザ)である。オペラでは、地中海の海辺に流れ着いた難民の少女(ソプラノ)と静(能役者)、この二人の女性の悲劇が約900年の時空を超えて交錯し、やがて二人の声はひとつになる。《二人静》の見どころは、人間の魂の浄化という普遍的なテーマを昇華させる歌と語り、舞いが一体となった、緻密な音楽の綾にあるだろう。

今回の公演では、2007年ボストン交響楽団で初の女性副指揮者に抜擢され、現在は韓国の国公立オーケストラ史上初の女性指揮者として活躍するソン・シヨンの指揮にも注目が集まる。また、同公演では、細川の《旅 V》も取り上げられ、韓国初演を迎える。

その他、4月3日にはアルディッティ弦楽四重奏団により《ランドスケープ I》《開花》が、4月5日には同じくアルディッティ弦楽四重奏団とフルートのキム・ユビンにより《断章 II》が演奏される。また、4月7日の公演では、リオ・クオクマンの指揮するHong Kong New Music Ensembleにより《ドローイング》が韓国初演される。

トンヨン国際音楽祭2019
http://www.timf.org/eng/main/main.do

細川俊夫《二人静―海から来た少女―
オペラ(1幕1場)
Toshio Hosokawa: Futari Shizuka ーThe Maiden from the Seaー
[韓国初演]
細川俊夫《旅 V
フルートと室内オーケストラのための
Toshio Hosokawa: Voyage V for flute and chamber orchestra
[韓国初演]
2019年3月29日[金]22:00、30日[土]/31日[日]17:00 トンヨン・コンサートホール|ブラック・ボックス(韓国)
サラ・ヴェゲナー(ソプラノ)、青木涼子(謡・能舞)、キム・ユビン(フルート)、ソン・シヨン(指揮)、TIMFアンサンブル
http://www.timf.org/eng/ticket/concertView.do?board_id=153&article_id=6409&date_id=2

細川俊夫《ランドスケープ I》《開花
Toshio Hosokawa: Landscape I and Blossoming
2019年4月3日[水]19:30 トンヨン・コンサートホール(韓国)
アルディッティ弦楽四重奏団
http://www.timf.org/eng/ticket/concertView.do?board_id=153&category=&article_id=6420&date_id=1

細川俊夫《断章 II
Toshio Hosokawa: Fragmente II
2019年4月5日[金]21:30 トンヨン・コンサートホール(韓国)
キム・ユビン(フルート)、アルディッティ弦楽四重奏団
http://www.timf.org/eng/ticket/concertView.do?board_id=153&category=&article_id=6425&date_id=1

細川俊夫《ドローイング
8人の奏者のための
Toshio Hosokawa: Drawing for 8 players
[韓国初演]
2019年4月7日[日]11:00 トンヨン・コンサートホール|ブラック・ボックス(韓国)
リオ・クオクマン(指揮)、Hong Kong New Music Ensemble
http://www.timf.org/eng/ticket/concertView.do?board_id=153&category=&article_id=6429&date_id=1