細川俊夫:オペラ《松風》再演と、《夢を織る》イギリス初演
細川俊夫作曲、1幕のオペラ《松風》の再演と、オーケストラのための《夢を織る》イギリス初演が、2月初めにそれぞれベルリン国立歌劇場と、ロンドンのバービカン・センターで行われます。
《松風》(2010)は、世阿弥による能の名作をもとに気鋭の若手作家ハンナ・デュブゲンがドイツ語の台本を執筆。今回、2月1日から3日までベルリン国立歌劇場で行われる公演は世界初演と同じく、現代ドイツを代表する振付家サシャ・ヴァルツが演出、ピア・マイヤー=シュリーバーと塩田千春が美術を担当したプロダクションです。同プロダクションは2011年5月モネ劇場(ブリュッセル)での世界初演における大きな成功を皮切りに、これまでにポーランド国立歌劇場、ルクセンブルク歌劇場、ベルリン国立歌劇場で再演が重ねられてきました。キャストもこれまでと同じく、外題役バーバラ・ハンニガンをはじめ、シャルロット・ヘレカント、フローデ・オルセン、カイ=ウーヴェ・ファーネルト。
■ ベルリン国立歌劇場《松風》
http://www.staatsoper-berlin.de/en_EN/calendar/10725025
オーケストラのための《夢を織る》(2010)は2月2日、バービカン・センター(ロンドン)で大野和士指揮BBC交響楽団の演奏でイギリス初演が行われます。この作品はスイスの製薬会社ロシュの委嘱(ロシュ・コミッション)によって作曲され、2010年8月ルツェルン音楽祭でフランツ・ウェルザー=メスト指揮クリーヴランド管弦楽団によって世界初演が行われました。これまでに北米、イタリア、ノルウェー、ドイツで再演が行われており、昨年の東京オペラシティ『コンポージアム2012』のメインとなる演奏会「細川俊夫の音楽」での準・メルクル指揮NHK交響楽団による演奏も記憶に新しいものでしょう。
■ バービカン・センター《夢を織る》
https://www.barbican.org.uk/music/event-detail.asp?ID=13087
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