2013年英国作曲家賞 細川俊夫《夢を織る》受賞
© Kaz Ishikawa
2013年英国作曲家賞(British Composer Awards 2013)の受賞作品が12月3日、ロンドンのゴールドスミス・ホールで発表され、細川俊夫作曲による、オーケストラのための《夢を織る》が、国際部門賞(International Award)を受賞しました。
British Composer Awards 2013|候補作品と受賞作品
http://www.britishcomposerawards.com/shortlist.php
《夢を織る》(Woven Dreams)は「ロシュ・コミッション*1」によって2010年に作曲され、同年8月ルツェルン音楽祭においてフランツ・ウェルザー=メスト指揮クリーヴランド管弦楽団によって世界初演が行われた作品です。これまでに、大野和士指揮BBC交響楽団、準・メルクル指揮NHK交響楽団などの演奏で、世界中で再演が重ねられています。
英国作曲家賞は、英国を拠点としている創造的な作曲家、そして作曲芸術と現代音楽を世界中の聴衆に広める目的で、BASCA(British Academy of Songwriters, Composers and Authors)によって2003年に創設され、以来毎年開催されています。現代クラシック音楽と現代ジャズにおける創作に焦点をあてており、器楽ソロまたはデュオ、室内楽、声楽、合唱、吹奏楽、オーケストラ作品、上演作品、宗教音楽、ソニック・アート、現代ジャズ、などの部門ごとに受賞作品が決定されます。これまでの受賞作品作曲家に、ジョナサン・ハーヴェイ、ハリソン・バートウィスル、オリヴァー・ナッセン、ブライアン・ファーニホウ、ジュリアン・アンダーソン、チン・ウンスク、アレクサンダー・ゲール、ジェイムズ・マクミラン、トーマス・アデス、など。
*1 スイスに本社を持つ国際的な医薬関連企業であるロシュが、ルツェルン音楽祭、カーネギー・ホール、クリーヴランド管弦楽団の推薦にもとづき、優れた現代音楽の作曲家に贈る新作委嘱。過去に、ハリソン・バートウィスルやジョージ・ベンジャミンらが「ロシュ・コミッション」により委嘱作品を書いている。
2013年英国作曲家賞受賞作品(当社関連作品のみ掲載)
- ハリソン・バートウィスル《Gigue Machine》 器楽ソロまたはデュオ部門
- コリン・マシューズ《String Quartet No. 4》 室内楽部門
- ジェイムズ・マクミラン《Since it was the day of Preparation…》 合唱部門
- ジョージ・ベンジャミン《Written on Skin》 上演作品部門
- 細川俊夫《夢を織る》 国際部門