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ストラヴィンスキー《葬送の歌》 サロネン指揮フィルハーモニア管が日本初演

2017年 5月 1日付

Photo: Wikimedia Commons

昨年12月にサンクトペテルブルクで行われた、ストラヴィンスキー作曲《葬送の歌》の107年ぶりの蘇演(ヴァレリー・ゲルギエフ指揮、マリインスキー劇場管弦楽団)は、世界中の音楽ファンの注目を集める公演となった。今年に入り、アジア、ヨーロッパ、北米などでこの作品の各国初演が次々と行われており、5月18日には東京オペラシティコンサートホールで、エサ=ペッカ・サロネン指揮フィルハーモニア管弦楽団によって日本初演が行われる。サロネン指揮フィルハーモニア管は、今年に入ってからこれまでにロンドン、マドリード、ニューヨークなどで《葬送の歌》を演奏している。

葬送の歌 Funeral Song (Pogrebal’naya Pesnya)》(1908)は、師リムスキー=コルサコフへの追悼曲としてストラヴィンスキーが26歳で作曲した、演奏時間12分のオーケストラ作品。初演は、1909年1月17日にサンクトペテルブルク音楽院で、フェリックス・ブルーメンフェルト(指揮)とアレクサンドル・シェレメーテフ伯爵の私設オーケストラによって行われた。

その後、ロシア革命の最中に楽譜の所在が分からなくなり、以来演奏されることがなかったが、2015年9月、失われたとみられていた楽譜がサンクトペテルブルク音楽院内で発見され大きなニュースとなった。見つかった手稿はパート譜のみだったため、音楽学者ナタリア・ブラギンスカヤ博士らを中心とする同音楽院がパート譜からスコアを復元した。

《葬送の歌》のスタディ・スコアは、多くのストラヴィンスキー作品を出版しているブージー・アンド・ホークス社より、この4月に発売された(当社オンラインショップでも近日入荷予定)。


イゴール・ストラヴィンスキー
葬送の歌 op. 5(1908)
オーケストラのための
Igor Stravinsky: Funeral Song (Pogrebal'naya Pesnya) op. 5

日本初演
2017年5月18日[木]19:00  東京オペラシティ コンサートホール
エサ=ペッカ・サロネン(指揮)
フィルハーモニア管弦楽団
https://www.operacity.jp/concert/calendar/detail.php?id=8024