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6月29日、リゲティの《アトモスフェール》と《室内協奏曲》

2013年 6月 4日付

photo: H.J. Kropp

今年生誕90年を迎えたジェルジ・リゲティ(1923-2006)の代表作2作品が、6月29日にそれぞれ神奈川と広島で演奏されます。

神奈川フィルハーモニー管弦楽団の第291回定期演奏会では、金聖響指揮のもと、オーケストラのための《アトモスフェール》(1961)が演奏されます。リゲティの名と、「ミクロポリフォニー」という技法をまたたく間に世に広めたこの衝撃的なデビュー作では、旋律、ハーモニー、リズムといった伝統的な要素はほとんど放棄され、密集した多声部が生み出す、絶えず変化する音のテクスチュアに焦点があてられています。初演は1961年10月22日ドイツのドナウエッシンゲンで、ハンス・ロスバウト指揮南西ドイツ放送交響楽団。映画『2001年宇宙の旅』(1968, スタンリー・キューブリック監督)の中で、合唱作品《永遠の光》など、他のリゲティの作品とともに使用され、強烈な印象を残しています。

川瀬賢太郎指揮、広島交響楽団による第14回「HIROSHIMA HAPPY NEW EAR」では、13人の器楽奏者のための《室内協奏曲》(1969-1970)が演奏されます。この作品にみられる、異なるテンポで重なりあうリズム構造の層と、フレーズ内やパート間で終始行われるピッチの並べ換えによるハーモニーの分解は、リゲティの音楽を特徴づける移りゆく雲のような響きを生み出しています。初演は1970年10月1日ベルリン、フリードリヒ・ツェルハ指揮アンサンブル・ディ・ライエ。


神奈川フィルハーモニー管弦楽団 第291回定期演奏会
2013年6月29日(土)14:00 横浜みなとみらいホール
金聖響(指揮) 神奈川フィルハーモニー管弦楽団
http://www.kanaphil.or.jp/News/news_detail.php?id=1134

HIROSHIMA HAPPY NEW EAR XIV
2013年6月29日(土)15:00 広島アステールプラザ
川瀬賢太郎(指揮) 広島交響楽団
http://www.cf.city.hiroshima.jp/naka-cs/opera/music/