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細川俊夫《大鴉》 アメリカ初演

2014年 5月 1日付

Drawing, Jim Dine 2013

ニューヨークのゴッサム・チェンバー・オペラが、細川俊夫作曲によるモノドラマ《大鴉》のアメリカ初演を行います。ニューヨーク・フィルハーモニックが主催するニューヨーク・フィル・ビエンナーレの一環として、ジェラルド・W・リンチ劇場にて5月28日から31日まで、全3回の公演です。

メゾ・ソプラノと12人の奏者のためのモノドラマ《大鴉》は、エドガー・アラン・ポーによる同名の詩をテクストとして、ユナイテッド・インストゥルメンツ・オヴ・ルシリンによる委嘱のもと、2011年から12年にかけて作曲されました。2012年3月ブリュッセルにおいて、シャルロット・ヘレカント(メゾ・ソプラノ)、細川俊夫指揮ユナイテッド・インストゥルメンツ・オヴ・ルシリンの演奏により、コンサート形式の世界初演が行われた後、同年6月ルクセンブルク市立劇場において、ヤン・シュペッケンバッハ(舞台監督)、アナ・ラグーナ(アーティスティック・アドヴァイザー)らを迎えて上演形式による初演が行われました。これまでに、アムステルダム、ラ・ショ=ドゥ=フォン、パリでも演奏されており、今回のアメリカ初演は、演出家・振付家であるルカ・ヴェジェッティによる新制作となります。

ヴェジェッティは、これまでにも細川の音楽を用いて多くのダンス作品を制作しており、いまや細川の代表作となったオペラ《班女》の日本初演(2009年、東京、サントリーホール)においても演出を手がけました。メゾ・ソプラノのフレドリカ・ブリレンブルクは、カルメン役、ブランゲーネ役(トリスタンとイゾルデ)、メスカリーナ役(ル・グラン・マカーブル)などを演じる幅広い表現力で知られ、これまでにバイエルン放送響、バーミンガム市響、ロイヤル・コンセルトヘボウ管、マーラー・チェンバー・オーケストラなどと共演。《班女》の実子役としても、その世界初演からこれまで各地の上演に出演しています。

指揮は、ゴッサム・チェンバー・オペラを率いるニール・ゴレン。ミラノ・スカラ座バレエ団の元プリンシパルであるアレッサンドラ・フェリがダンサーとして出演することも、今回のプロダクションにおける特徴のひとつでしょう。



細川俊夫
大鴉 メゾ・ソプラノと12人の奏者のためのモノドラマ
アメリカ初演

2014年5月28日 19:30、2014年5月30日 20:00、2014年5月31日 20:00
ジェラルド・W・リンチ劇場(ジョン・ジェイ・カレッジ内、ニューヨーク)
http://www.gothamchamberopera.org/production/the_raven

指揮:ニール・ゴレン
演出・振付:ルカ・ヴェジェッティ
舞台:クリフトン・テイラー、ルカ・ヴェジェッティ
衣装:ピーター・スペリオプロス
照明:クリフトン・テイラー

ゴッサム・チェンバー・オペラ

出演:
フレドリカ・ブリレンブルク(メゾ・ソプラノ)
アレッサンドラ・フェリ(ダンサー)