オズヴァルド・ゴリホフ《アイナダマール》プレコンサート開催 日生劇場
今年11月にオペラ《アイナダマール》の日本初演が行われる日生劇場で、6月28日から2日間にわたってプレコンサートが催されます。オペラの題材となっている詩人フェデリコ・ガルシア・ロルカに焦点を当て、詩の朗読、ロルカの愛したフラメンコの名曲達(歌と踊り)、そしてオペラからの1曲《私の血がここに/Doy mi sangre》が演奏されます。
オズヴァルド・ゴリホフ作曲による1幕のオペラ《アイナダマール/Ainadamar》は、19世紀末スペインのグラナダに生まれ、現在も世界中でその作品が親しまれている、伝説的な詩人/劇作家フェデリコ・ガルシア・ロルカ(1898-1936)を題材としたドラマです。38歳の若さで亡くなった彼の生と死の物語を、友人であった女優マルガリータ・シルグによる回想の形で描いています。スペイン語による台本はデイヴィッド・ヘンリー・ウォン。「アイナダマール」とはグラナダ近郊の地名で、「涙の泉」を意味するアラビア語。一説によるとロルカはスペイン内戦の最中1936年に、この場所でファシスト党員によって銃殺されたと伝えられています。
音楽は、マルガリータ役(ソプラノ)、その弟子ヌリア役(ソプラノ)、女声によって演じられるロルカ役(アルト)の3つの女声パートを軸に、クレズマーやアラブ音楽、そしてフラメンコやルンバのリズム・オスティナートが混合された、非常に独特かつ現代的なスタイルで書かれています。2003年のタングルウッド現代音楽祭において、ドーン・アップショウ(ソプラノ)、ケリー・オコナー(アルト)、アマンダ・フォーサイス(ソプラノ)らによる初演が行われて以来、これまでに多くの制作がなされ、世界中で既に100回近くの上演が行われており、2006年グラミー賞では『最優秀クラシック現代作品』及び『最優秀オペラ録音』(ドイツ・グラモフォン、2006年)の2冠を達成した話題作です。
プレコンサートでは、飯田みち代(ソプラノ)、馬原裕子(ソプラノ)、清水華澄(メゾ・ソプラノ)らオペラ出演歌手に加え、石塚隆充(フラメンコ歌手)、アントニオ・アロンソ(フラメンコ・ダンサー)、伊礼彼方(朗読)らの出演が予定されています。
オペラ『アイナダマール』プレコンサート
魂の詩人 ロルカとアンダルシア
2014年6月28日(土)、29日(日) 各日14:00?
http://www.nissaytheatre.or.jp/schedule/concert_lorca/