武満の打楽器作品を特集 吉原すみれリサイタル
photo: Schott Music Co. Ltd., Tokyo
打楽器独奏者として国際的に活躍する吉原すみれが、武満徹の作品を集めたリサイタルを開きます。打楽器の多彩な音響が探求された武満作品を堪能できる一夜となるでしょう。11月21日、東京オペラシティコンサートホールにて。
プログラムは、打楽器ソロとオーケストラのための《カシオペア》(1971)、図形楽譜を用いる《ムナーリ・バイ・ムナーリ》(1967-72)、3人の打楽器奏者のための《雨の樹》(1981)、5人の打楽器奏者とオーケストラのための《フロム・ミー・フローズ・ホワット・ユー・コール・タイム》(1990)。出演はほかに、山口恭範、菅原淳、小森邦彦、前田啓太(打楽器)、杉山洋一(指揮)、東京フィルハーモニー交響楽団。
70年代より武満と親交があった吉原は、これまでに《雨の樹》や《クロス・ハッチ》などの初演にも携わってきました。その吉原にとって今回初めての演奏となるのが《フロム・ミー・フローズ…》です。
《フロム・ミー・フローズ…》は、カーネギー・ホールがホール創設100周年を記念して、ボストン交響楽団とその音楽監督である小澤征爾のために委嘱した作品で、トロントの打楽器グループ「ネクサス」と小澤指揮ボストン響によって1990年に世界初演が行われました。ステージ上には5色のリボンに結ばれたウインド・チャイムが中空に吊られ、シアター・ピースとして視覚的にも楽しめる傑作です。緻密なアンサンブルから生まれる音の色彩の多様さと変化に、ぜひ耳をすませてみてください。
吉原すみれ パーカッションリサイタル 2014
〈武満徹特集〉
2014年11月21日 19時開演 東京オペラシティ コンサートホール
吉原すみれ
山口恭範 菅原淳 小森邦彦 前田啓太(打楽器)
杉山洋一(指揮)
東京フィルハーモニー交響楽団
http://www.operacity.jp/concert/calendar/#/list/all/2014/11/e/6161