細川俊夫のオペラ《リアの物語》 広島で新演出上演
photo by Kaz Ishikawa
細川俊夫のオペラ処女作《リアの物語》(1997-98)が、能舞台を用いた新演出とともに広島で上演されます。広島アステールプラザ中ホール能舞台において、2015年1月30日と2月1日、全2回の公演です。
《リアの物語》(Vision of Lear)は、ドイツのミュンヘン市の委嘱により、シェイクスピアの『リア王』を元に演出家の鈴木忠志が翻案・リブレットを担当、細川が作曲した2幕のオペラです。1998年のミュンヘン・ビエンナーレにおいて、鈴木演出、ジョルジュ=エリー・オクトール指揮による世界初演が行われ、以来これまでに、オルデンブルク、ヴィルヘルムスハーフェン、モスクワ、ロンドンなど欧州各地のほか、日本では1999年6月にグランシップ(静岡)と東京文化会館で上演が行われています。
今回、実に16年振りの国内上演となる広島公演は、演出家・振付家ルカ・ヴェジェッティによる新演出によって行われます。ヴェジェッティは、いまや細川の代表作となったオペラ《班女》日本初演(2009/東京)と、モノドラマ《大鴉》アメリカ初演(2014/ニューヨーク)の演出を手がけ、非常に高い評価を得ています。指揮者は、若手ながら《班女》広島公演(2012)、《大鴉》オランダ初演(2012/アムステルダム)と日本初演(2014/東京/コンサート形式)を指揮して好評を博した川瀬賢太郎。細川の音楽を熟知する2人が、アステールプラザならではの能舞台に《リアの物語》を蘇らせます。
出演はマレク・M・ガシュテッキ(リア)、藤井美雪(ゴネリル)、半田美和子(リーガン)、柳清美(コーディーリア)ほか。管弦楽は広島交響楽団。
リアの物語
2幕のオペラ
2015年1月30日(金)19:00
2015年2月1日(日)14:00
広島アステールプラザ中ホール能舞台
http://www.cf.city.hiroshima.jp/naka-cs/opera/music/
原作:ウィリアム・シェイクスピア『リア王』
翻案・台本:鈴木忠志
作曲・音楽監督:細川俊夫
演出・衣装デザイン:ルカ・ヴェジェッティ
指揮:川瀬賢太郎
出演:マレク・M・ガシュテッキ(リア)、藤井美雪(ゴネリル)、半田美和子(リーガン)、柳清美(コーディーリア)ほか
広島交響楽団