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川上統・小出稚子 両氏との出版契約を開始

2015年 2月 2日付


ショット・ミュージックはこのたび、作曲家、川上統小出稚子の両氏それぞれと、その作品の著作権管理・出版等に関する契約を新たに開始しました。契約作品の詳細について、当社の続報にご期待ください。







© Elsa Seignol
川上統(かわかみ・おさむ)は1979年生まれ、神奈川県出身。東京音楽大学、同大学院を修了。これまでに、池辺晋一郎、細川俊夫、久田典子、山本裕之の各氏のもとで作曲を学んだ。フルートとクラリネットのための《TILT》で第20回現音新人賞を受賞(2003)。アンサンブル「本歌取りプロジェクト」による《ガトリングヨハン》の演奏が、ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン「ハルモニア杯」審査員特別賞を受賞(2009)。作品はこれまでに、武生国際音楽祭(2009/2012)、仏・ロワイヨモン作曲セミナー(2010)、HIROSHIMA HAPPY NEW EAR X(2011)、韓・大邱国際現代音楽祭(2014)等で紹介されているほか、宮田まゆみ、鈴木俊哉、西川竜太、ヴォクスマーナ、中川賢一、中川俊郎、松平敬、大井浩明、甲斐史子、亀井庸州、多井智紀、藤元高輝、Nicolas Horvathなど、多くの同時代の演奏家によって室内楽作品、独奏作品、合唱作品を中心に演奏されている。最近作に、バリトン、ヴァイオリン、打楽器、ピアノのための《組曲「鼻行類について」》(2014)や、左手のピアノのための《アイリス》(2014)など。

生物全般に深い関心を寄せ、作品の多くが題名に生物の名前を取る。代表作の1つである、ヴァイオリン、チェロ、ピアノのための《組曲「甲殻」》に聴くことのできる調性・旋法的な瑞々しい響き、そして《組曲「木星の眷属」》や《グリズリー》に現れる攻撃的音響の両方を、川上の作風として挙げることができる。多くの作品が、クラシックや現代音楽の枠に囚われないリズムの躍動に貫かれていることも特徴。

現在「Ensemble Contemporary α」、「本歌取りプロジェクト」、「Tokyo Ensemnable Factory」各メンバー。自身でチェロやピアノを用いた即興演奏を行い、現代音楽のみならず、様々な音楽やダンス等の他芸術とのコラボレーションも多い。






小出稚子(こいで・のりこ)は1982年生まれ、千葉県出身。東京音楽大学、同大学院修了後、ローム ミュージック ファンデーション奨学金、文化庁新進芸術家海外研修制度、デンハーグ王立音楽院より助成を受け、アムステルダム音楽院およびデン・ハーグ王立音楽院で学ぶ(2009-2014)。これまでに作曲を池辺晋一郎、伊左治直、遠藤雅夫、佐藤眞、藤原豊、福田陽、細川俊夫、Wim Henderickx、Martijn Padding、Yannis Kyriakides各氏に師事。

オーケストラ作品《ケサランパサラン》で第17回芥川作曲賞受賞(2007)。その後、第76回日本音楽コンクール作曲部門第2位と聴衆賞、第18回出光音楽賞、アリオン賞等を受賞。 作品は、新日本フィルハーモニー交響楽団、東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団、東京フィルハーモニー交響楽団、仙台フィルハーモニー管弦楽団、Asko|Schönberg Ensemble、Nieuw Ensemble、東京混声合唱団、ヴォクスマーナ、アンサンブル・ジェネシス、大井浩明、大萩康司、村田厚生、吉原すみれ各氏、ガウデアムス国際音楽週間(ユトレヒト)、上海現代音楽週間、Music From Japan Festival(ニューヨーク)、Toonzetters(アムステルダム)、テレビ朝日「題名のない音楽会」、NHK教育テレビ、NHK-FM「現代の音楽」等で演奏、紹介されている。自作自演ユニット「鬼子母神不眠ガールズ」、エロティシズムをテーマとするアート・ユニット「すけべ人間」各メンバー。

作品の題材によって様々な作曲スタイルを用いながらも、斬新なオーケストレーション、細やかな音形や特殊奏法などによって造られる音響のテクスチュアと色彩が、小出の作風を特徴づけている。現在は伝統的なジャワ・ガムランの装飾技法に興味を持ち、インドネシア政府奨学金および野村財団より助成を受け、インドネシア国立芸術大学スラカルタ校にてガムランの演奏と理論を学んでいる。