武満徹の「水」と「宇宙」 トッパンホールで室内楽特集
2016年 6月 3日付
photo by Schott Music Co. Ltd., Tokyo
武満徹の没後20年にあたる今年、東京のトッパンホールで6月25日に『WATER∞COSMOS(ウォーター リンク コスモス)』と題された、室内楽規模のアンサンブル作品を中心とした武満作品の演奏会が開かれる。
言葉やイメージから着想を得た作品を数多く遺した武満。この日は「水」と「宇宙」というテーマによって選ばれた8曲:作曲年代としては初期の《蝕(エクリプス)》(1966)から晩年の《ビトゥイーン・タイズ》(1993)まで、楽器編成としてはピアノ独奏《閉じた眼》から8人のアンサンブル《ウォーターウェイズ》までが演奏され、プログラミングの妙にも期待できる演奏会となっている。
吉原すみれ、菅原淳、小泉浩、木村茉莉、山口恭範、鈴木良昭ら、数々の武満作品の初演や録音に携わった名手たち、そして彼らが嘱望する俊英たち総勢14名が出演し、この記念すべき公演を彩る。
武満徹没後20年
WATER∞COSMOS(ウォーター リンク コスモス)
2016年6月25日(土) 14:00開演 トッパンホール(東京)[info]
- 雨の樹 3人の打楽器奏者のための(1981)
- ブライス フルート、2台のハープ、2人の打楽器奏者のための(1976)
- 雨の呪文 フルート(+アルト・フルート)、クラリネット、ハープ、ピアノ、ヴィブラフォンための(1982)
- ウォーターウェイズ クラリネット、ヴァイオリン、チェロ、ピアノ、2台のハープ、2台のヴィブラフォンのための(1978)
- 蝕(エクリプス) 琵琶と尺八のための(1966)
- オリオン チェロとピアノのための(1984)
- 閉じた眼 ピアノのための(1979)
- ビトゥイーン・タイズ ヴァイオリン、チェロ、ピアノのための(1993)
小賀野久美(ピアノ) 柿堺香(尺八) 木村かをり(ピアノ) 木村茉莉(ハープ) 小泉浩(フルート) 小森邦彦(パーカッション) 菅原淳(パーカッション) 鈴木良昭(クラリネット) 高野麗音(ハープ) 中村鶴城(琵琶) 藤原浜雄(ヴァイオリン) 毛利伯郎(チェロ) 山口恭範(パーカッション) 吉原すみれ(パーカッション)
主催・企画制作 タッシ・アーツ
制作協力 東京コンサーツ