アンサンブル・レゾナンス ✕ 細川俊夫 リコーダー協奏曲《悲しみの河》初演
© Kaz ishikawa
ハンブルクを拠点に現代作品への積極的な取り組みを続けるアンサンブル・レゾナンスが、6月14日にライスハレ(ハンブルク)で細川俊夫の新作、リコーダー協奏曲《悲しみの河》と、《旅 VII》(2005)を演奏する。ソリストはイェレミアス・シュヴァルツァー(リコーダー)とイエルーン・ベルワルツ(トランペット)。細川自身が指揮を務める。
この日に世界初演となるリコーダーと弦楽アンサンブルのための《悲しみの河》(2016)は、シュヴァルツァーのプロジェクト「Neue Blockflötenkonzerte」のためにノルトライン=ヴェストファーレン州芸術財団(Kunststiftung NRW)が委嘱した作品。ソリストのシュヴァルツァーにとっては、《ヴェネツィアの歌う庭》(2011)に続く2作目の細川作品の初演となる。作曲者はこの作品を、師であるユン・イサンと武満徹が「音の河」と呼んだ、東洋的音楽の思想に即した自身の近作群:《フルス(河)》(2014)、《レテの水》(2015)、《静かな河》(2016)の一部と位置付けている。
トランペット、弦楽、打楽器のための《旅 VII》は、北ドイツ放送(NDR)の委嘱によって2005年に作曲され、同年7月にハンブルクでイエルーン・ベルワルツ(トランペット)とオーケストラ・アカデミー・アンサンブルによって初演された作品。ベルワルツもまた、その後2013年に《トランペット協奏曲「霧のなかで」》初演を手がけるなど、細川が信頼を寄せる演奏家の1人だ。
細川俊夫
悲しみの河
リコーダーと弦楽アンサンブルのための
Toshio Hosokawa: Sorrow River for recorder and string ensemble
世界初演:
2016年6月14日(火)20:00 ライスハレ(ハンブルク、ドイツ)[info]
“Ensemble Resonanz / Toshio Hosokawa”
イェレミアス・シュヴァルツァー(リコーダー)
アンサンブル・レゾナンス
細川俊夫(指揮)