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ターネジ《Hibiki》世界初演 サントリーホール30周年記念委嘱作品

2016年 11月 4日付

Photo © Philip Gatward


東京のサントリーホールで11月12日、マーク=アンソニー・ターネジによる新作《Hibiki》の世界初演が行われる。国際的に活躍するミヒャエラ・カウネ(ソプラノ)と藤村実穂子(メゾ・ソプラノ)がソリストを務め、大野和士が東京少年少女合唱隊と東京都交響楽団を指揮する。

Hibiki》(2016)はサントリーホール開館30周年記念のために同ホールの委嘱によって作曲された、2人の独唱、児童合唱、オーケストラによる全7楽章の大作である。第1、第2、第7楽章はそれぞれ「Iwate 岩手」「Miyagi 宮城」「Fukushima 福島」と題されているほか、第3楽章では宗左近の詩『走っている』が、第6楽章では近松門左衛門の『曾根崎心中』がそれぞれ英訳されて歌われ、全曲を通じて、死や喪失をテーマとした「哀歌」としての側面を読み取ることができるだろう。

ターネジは、サイモン・ラトル指揮バーミンガム市交響楽団によって1989年に世界初演が行われた《3人の叫ぶ教皇》で一躍現代音楽界の寵児となり、常に時代に即しながらも独自の感性によるユニークな作品を発表してきた。近年では、2011年にロイヤル・オペラ・ハウスで世界初演が行われたオペラ《アンナ・ニコル》が巻き起こしたセンセーションも記憶に新しい。

本公演では、サントリーホール落成記念委嘱作品として1986年に初演が行われた芥川也寸志《オルガンとオーケストラのための「響」》の再演(オルガン:鈴木優人)も行われるほか、ターネジと大野和士によるプレトークも予定されている。


マーク=アンソニー・ターネジ
Hibiki
2人の独唱、児童合唱、オーケストラのための
サントリーホール30周年記念委嘱作品
Turnage, Mark-Anthony: Hibiki for two solo voices, children’s chorus, and orchestra

世界初演
2016年11月12日(土)18:00 サントリーホール
17:20〜プレコンサートトーク
http://www.suntory.co.jp/news/article/sh0229.html

大野和士(指揮)
ミヒャエラ・カウネ(ソプラノ)
藤村実穂子(メゾソプラノ)
東京少年少女合唱隊
東京都交響楽団