アダムズ《シェヘラザード.2》日本初演 ヴァイオリンと管弦楽のための劇的交響曲
photo ©Deborah O'Grady
作曲家ジョン・アダムズの70歳を記念し、ヴァイオリンと管弦楽のための劇的交響曲《シェヘラザード.2》の日本初演が東京で4月17日と18日、リーラ・ジョセフォウィッツ(ヴァイオリン)とアラン・ギルバート指揮東京都交響楽団によって行われる。
《シェヘラザード.2》(2014)は、リーラ・ジョセフォウィッツとアラン・ギルバート指揮ニューヨーク・フィルハーモニックによって2015年3月26日に世界初演が行われ、以来これまでにロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団、ロンドン交響楽団、フィンランド放送交響楽団、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団、シカゴ交響楽団などによって、欧米各地で既に40回を超える再演が行われてきた話題作だ。
パリのアラブ世界研究所での展示で目にした『千夜一夜物語』とシェヘラザードの歴史が作曲のきっかけとなった、とアダムズは述べる。「劇的交響曲 dramatic symphony」と銘打たれた本作では、特定のストーリーこそ存在しないものの、独奏ヴァイオリンが主人公に見立てられ、全4楽章を通じて宗教的な暴力と抑圧から脱出して自由を獲得する女性の姿が描かれている。
本作はアダムズとジョセフォウィッツとの長年に渡る協働によって作曲され、彼女に献呈されている。初演からこれまで、全ての演奏で独奏を務めているジョセフォウィッツによる独奏ヴァイオリンが、ツィンバロンを擁したオーケストラと渡り合う、演奏時間約50分の大作だ。
ジョン・アダムズ
シェヘラザード.2
ヴァイオリンと管弦楽のための劇的交響曲
John Adams: Scheherazade.2 – dramatic symphony for Violin and Orchestra (2014)
日本初演
2017年4月17日(月)19:00 東京文化会館
2017年4月18日(火)19:00 東京オペラシティコンサートホール
アラン・ギルバート(指揮)
リーラ・ジョセフォウィッツ(ヴァイオリン)
生頼まゆみ(ツィンバロン)
東京都交響楽団
http://www.tmso.or.jp/john-adams2017/