（提供：カリフォルニア大学バークレー校日本研究センター）

2022年12月1日、カリフォルニア大学バークレー校日本研究センターは、2023年のバークレー日本賞の受賞者が細川俊夫に決定したことを発表した。2023年1月20日（金）17時（アメリカ太平洋時間）より、同校キャンパスにて授賞式が行われた。授賞式では、川村京子による細川の《箏歌》の演奏も行われた。

（提供：カリフォルニア大学バークレー校日本研究センター）

バークレー日本賞は、同校日本研究センターが、生涯を通して世界における日本の理解に重要な貢献を果たしてきた人物に授与するものである。2008年に同センター設立50周年を記念して創設され、数年に一度、受賞者が決定される。過去の受賞者は、村上春樹（作家、2008年）、宮崎駿（映画監督、2009年）、坂本龍一（音楽家、2013年）、梶田隆章（物理学者、2017年）、柳美里（作家、2022年）である。

同センターは、長年にわたるヨーロッパと日本における細川の創作活動の軌跡を振り返りながら、それぞれの文化圏の音楽文化における彼の活動の意義を評価し、今回の受賞理由について、以下のように述べている。

現代の西洋音楽を熟知した上で能の再解釈を試み、さらに現代日本の視点を前面に掲げることによって、細川氏は、西洋音楽と日本音楽の影響の均衡を保つ作品を発表し続けてきました。彼の音楽は、文化の多孔性という可能性を示しています。西洋のクラッシック音楽の歴史が細川氏の生涯を形作ったのと同時に、細川氏の音楽は、西洋のクラッシック音楽にきわめて大きな影響を及ぼしてきました。この点で、細川氏は、傑出した日本の作曲家であるのみならず、世界で最も優れた作曲家の一人として評価できます。

【2023バークレー日本賞】
細川俊夫氏が、カリフォルニア大学バークレー校日本研究センターから「バークレー日本賞」を受賞
https://ieas.berkeley.edu/news/announcing-2023-berkeley-japan-prize-recipient