ラーシュ=エリク・ラーションの作品
スウェーデンの作曲家ラーシュ?エリク・ラーション(Lars-Erik Larsson)の作品が、今月来月と東京で演奏される。5月20日は《サクソフォンと弦楽オーケストラのための協奏曲》が田中拓也のサクソフォン、ジョルト・ナジ指揮芸大フィルハーモニアによって、同月22日は《抒情幻想曲》が新田ユリ指揮品川区民管弦楽団によって。また来月27日には《小セレナード》が新田ユリ指揮アンサンブル・フランによる。
去る4月18日にはラーションの代表作の一つである協奏曲集《12のコンチェルティーノ》から「ホルン・コンチェルティーノ」が笠間芙美のホルン、井上道義指揮オーケストラ・アンサンブル金沢により日本初演されている。
ラーションは1908年生まれ。現在の王立ストックホルム音楽大学に学んだ後、ウィーンとライプツィヒに滞在し、ウィーンでアルバン・ベルクに師事。1934年と36年に国際現代音楽協会(ISCM)においてそれぞれ演奏された《シンフォニエッタ》と《演奏会用序曲第2番》が大成功をおさめたことにより、ヨーロッパにおいてにわかに評価が高まる。1937年から43年までスウェーデン放送の指揮者兼作曲家として勤務。47年から59年、母校王立ストックホルム音楽大学の作曲科教授。61年から65年ウプサラ大学の音楽監督。1986年に没する。
新古典的で抒情的なものから、前衛的、時には十二音技法を用いた作品まで、非常に多岐にわたるラーションの作品。そのほとんどはゲールマンスから、また1930年代のいくつかの作品はユニヴァーサル・エディションから出版されている。
●演奏会の詳細
サクソフォンと弦楽オーケストラのための協奏曲 作品14
5月20日 東京藝術大学「2010年度モーニング・コンサート」
抒情幻想曲 作品54
5月22日 品川区民管弦楽団「コンサートのご案内」
*小セレナード 作品11
6月27日 アンサンブル・フラン「演奏会のお知らせ/第33回定期演奏会」
●作品詳細(Naxos Music Libraryで試聴)
サクソフォンと弦楽オーケストラのための協奏曲 作品14(試聴)
12のコンチェルティーノ 作品45(試聴)
(第5番「ホルン・コンチェルティーノ」)
[出版社=無印はゲールマンス/*はユニヴァーサル・エディション]