細川俊夫《エクスタシス》 庄司紗矢香が初演
2016年 5月18日付
© Kaz ishikawa
ヴァイオリニスト・庄司紗矢香が、細川俊夫の新作《エクスタシス(脱自)》の初演を行う。5月18日にイタリアのサルテアーノ(シエーナ)で開かれるプライベート・コンサートの後、5月末から日本国内各地で開催する自身初の無伴奏ヴァイオリン・リサイタルでも演奏する。
ヴァイオリンのための《エクスタシス(脱自)》(2016)は、庄司紗矢香がジェスク音楽文化振興会の助成を得て細川に委嘱した作品。表題について細川は次のように述べている。「 “エクスタシス Extasis(脱自)”とは、自分の枠を超越すること。日常的存在秩序そのものの枠を超出しようという欲望であり、エゴから抜け出ることであり、また底のない沼のような存在の深み(カオス)への抑えることのできない衝動的な欲望でもある」。演奏時間は約13分。
26日の美深町文化会館(北海道)を皮切りに始まる国内での無伴奏ヴァイオリン・リサイタルでは、同作品のほか、J・S・バッハ《幻想曲とフーガ ト短調》と《無伴奏ヴァイオリン・パルティータ 第2番 ニ短調》、バルトーク《無伴奏ヴァイオリン・ソナタ》がプログラミングされている。
細川俊夫
エクスタシス(脱自)
ヴァイオリンのための
Toshio Hosokawa: Extasis for violin
世界初演
5月18日(水) Abbazia di Spineto(イタリア、シエーナ)
庄司紗矢香 無伴奏ヴァイオリン・リサイタル