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小出稚子《うんぽこどんぽこ》 第4回高松国際ピアノコンクール課題曲

2018年 3月 1日付


香川県高松市のサンポートホール高松で3月14日から始まる第4回高松国際ピアノコンクールにおいて、小出稚子作曲によるピアノ独奏曲《うんぽこどんぽこ un poco don poco》が、第3次審査課題曲として初演される。楽譜はショット・ミュージックの新刊として出版され、同コンクールの会場で先行販売、第3次審査終了後に一般の取り扱いも開始される予定。

ピアノのための《うんぽこどんぽこ》(2016-2017)は、第4回高松国際ピアノコンクールの委嘱により、同コンクールの第3次審査(3月20日,21日)の課題曲として作曲された。同コンクールでは毎回、香川をテーマにした作品を若手作曲家に委嘱し、課題曲の1つとしている。《うんぽこどんぽこ》は、香川特産の讃岐うどんと高松市屋島の伝説「屋島の太三郎狸」から着想を得ており、うどんを打つ身体の動きや、「ぽんぽこ」というオノマトペの音色とリズムを取り入れ、また塩と水の配分を音程関係に「翻訳」して使用したと小出は述べる。

「うどんを打っているのかピアノを弾いているのか。弾いているのは人間なのか狸なのか。境界線が曖昧なことは日本文化の特徴の1つ。昨今国際社会の不安定な情勢がさかんに伝えられている。コンクールにも様々な国から様々なバックグラウンドを持った参加者が集まるが、この曲を通じて人と狸が持ちつ持たれつ共存している日本の伝説を知ることによって、違いを受け入れておおらかに生きることもできるのだと気付いていただけたら」— 作曲者による作品解説(抄録)

尚、同コンクールはこの作品の演奏のためにうどん打ちの様子をまとめた動画を制作し、Youtubeで公開している:For the performance of "un poco don poco" / 「うんぽこどんぽこ」の演奏のために

高松国際ピアノコンクールは2006年以来3年おきに開催され、若手ピアニストの登竜門として国際的認知も高まってきている。昨年11月に行われた予備審査には32の国と地域から332人が応募し、そのうち日本人14人を含む53人が通過した。


小出稚子
うんぽこどんぽこ
ピアノのための
Noriko Koide: un poco don poco for piano

世界初演
第4回高松国際ピアノコンクール 第3次審査
2018年3月20日,21日 サンポートホール高松(香川)