マクミラン《トロンボーン協奏曲》日本初演
2019年 12月 27日付
photo © Philip Gatward
東京都交響楽団の第895回定期演奏会で、ジェームズ・マクミランの《トロンボーン協奏曲》がヨルゲン・ファン・ライエン(トロンボーン)のソロ、マーティン・ブラビンズの指揮、同交響楽団によって日本初演される。
ジェームズ・マクミランの《トロンボーン協奏曲》(2016)は、ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団首席トロンボーン奏者のライエンのために作曲された協奏曲であると同時に、夭逝した孫娘に捧げられたレクイエムでもある。冒頭でトロンボーンがゆっくりと表情豊かに奏でる7音からなる主題が、スケルツォやワルツなどのダンス、弦楽四重奏、賛美歌風のセクションなど、次々と変貌していく音楽的エピソードのなかで姿を変えて現われ、曲全体を支配している。
ソロ・トロンボーン奏者が他のトロンボーンや弦楽、管楽など各セクションと個々に絡み、シーンごとにいわばその編成が自在に変化していくこのダイナミックな展開は、協奏曲の枠組みをはるかに越えるものである。2017年の世界初演の録音(RCO Live 17004)をリリースしているライエンと、ブラビンズの指揮による日本初演に期待が高まる。
ジェームズ・マクミラン
トロンボーン協奏曲
James MacMillan: Trombone Concerto for trombone and orchestra
日本初演
ヨルゲン・ファン・ライエン(トロンボーン)、マーティン・ブラビンズ(指揮)、東京都交響楽団
2020年1月16日[木]19:00 サントリーホール
https://www.tmso.or.jp/j/concert/detail/detail.php?id=3256