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小出稚子 Music from Japan 2020 特集作曲家に

2020年 2月 1日付

小出稚子 / Noriko Koide

2月22日、23日にニューヨークのスカンジナビア・ハウスにおいて、「ミュージック・フロム・ジャパン・フェスティバル2020・ニューヨーク」が開催される。45周年記念となる今年は、小出稚子が招待作曲家として特集される。

22日のコンサートでは、新作初演を含む数作品がニューヨークで活躍している奏者たちによって演奏される。この日、世界初演を迎える《毘沙門 BISHAMON》は、小出が七福神シリーズとして作曲している作品のひとつで、フルート、クラリネット、バリトン・サックス、打楽器、アコーディオンのための作品。

毘沙門天と聞くと、重い鎧に恐ろしい形相をした厳つい姿の武人像が思い浮かぶが、一方、多聞天の別名で仏法における守護神の四天王の一柱としても知られ、現在では七福神の中の招福の神として知られる存在でもある。小出はこの作品の中で、「軍事的装備を一つ一つ外し」、「説法をするブッダのボディガードとして、様々な人の話をよく聞いてくれる神様」としての毘沙門の姿を描いていると言う。この日のコンサートで演奏されるもう一つの七福神シリーズ作品《恵比寿 YEBISU》とともに、小出ならではのユニークな解釈を見せてくれるだろう。

この日の演奏会では、2007年作曲の《ミストフェリーズ Mistoffelees》から、昨年、日本で世界初演された《チキチキ鳥 tik-tik bird》《骨 HONE》まで、6つの室内楽作品が披露される。小出のこれまでの作曲活動を、室内楽を通して振り返る貴重な機会となるだろう。

2020年2月22日(土)19:00
スカンジナビア・ハウス 2階 ヴォルヴォ・ホール(ニューヨーク)
Music from Japan - 小出稚子作品展
http://www.musicfromjapan.org/upcoming-events/

小出稚子
ミストフェリーズ(2007)
アルト・サクソフォンと打楽器のための
Noriko Koide: Mistoffelees for alto saxophone and percussion
[アメリカ初演]

チキチキ鳥(2019)
チェロのための(声を伴う)
tik-tik bird for violoncello (with voice)
[アメリカ初演]

(2019)
アルト・サクソフォンと箏のための
HONE for alto saxophone and koto
[アメリカ初演]

千鳥の舞(2013)
アコーディオンとピアノのための
Tipsy Steps for accordion and piano
[アメリカ初演]

浮島ピクニック(2008)
ピッコロと十三弦箏のための
A Holiday of Island Hoppers for piccolo and 13-stings koto
[アメリカ初演]

恵比寿(2013)
フルート、クラリネット、ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、ピアノのための
YEBISU for flute, clarinet, violin, viola, violoncello and piano
[アメリカ初演]

毘沙門(2019)
フルート、クラリネット、バリトン・サクソフォン、打楽器、アコーディオンのための
BISHAMON for flute, clarinet, baritone saxophone, percussion and accordion
[世界初演]

エリザベス・ブラウン(フルート)、マリアンヌ・ガイスフェルト(クラリネット)、ライアン・マンシー(アルト・サクソフォン、バリトン・サクソフォン)、メーガン・バーク(チェロ、声)、木川貴幸(ピアノ)、Samuel Budish(打楽器)、ウィリアム・シメル(アコーディオン)、石榑雅代(箏)、モメンタ四重奏団、フレッド・シェリー(指揮)