鈴木優人 オーケストラのための《THE SIXTY》世界初演
photo © Marco Borggreve
3月9日、サントリーホールにて、鈴木優人の新作《THE SIXTY》が作曲者自身の指揮、読売日本交響楽団によって世界初演される。
この作品は読売日本交響楽団の創立60周年を記念して、鈴木優人に委嘱された。60周年にちなんで、作品にはさまざまな仕掛けやアイデアが散りばめられている。オーケストラの人数は管弦打楽器合わせて60名、弦楽器は一人一人が異なるパートを演奏したり、様々な楽器のソロが活躍する場面があったり、と各演奏者が重要な役割を担っている。作品は3部からなり、同交響楽団の歴史、現在のオーケストラの力強さや輝かしさ、そして未来へと繋がる伝統などが、鈴木のユニークなアイデアによって表現されている。
また、同公演では、アントワーヌ・タメスティをソリストに迎え、彼のために書かれたイェルク・ヴィトマンのヴィオラ協奏曲が日本初演される。鈴木はタメスティとJ. S. バッハ作品のCD録音も行っており、音楽的に深く共鳴し、お互いに信頼の厚い2人と読売日本交響楽団によるこの協奏曲の日本初演は注目すべきものとなるだろう。
鈴木の新作世界初演、ヴィトマンのヴィオラ協奏曲の日本初演、そして、シューベルトの交響曲第5番というプログラム、鈴木の指揮者、作曲家としての活躍を一度に堪能できる貴重な機会となりそうだ。
鈴木優人
《THE SIXTYー読売日本交響楽団の60周年を記念して捧ぐー》(2023)
オーケストラのための
THE SIXTY for orchestra
世界初演
鈴木優人(指揮)、読売日本交響楽団
2023年3月9日(木)19:00
サントリーホール(東京)
https://yomikyo.or.jp/concert/2022/01/626-1.php#concert