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川上統《青鸞せいらん》世界初演

2025年 2月 21日付

川上統/Osamu Kawakami

photo © Yuya Miyagawa

2月21日、22日にニューヨークのスカンジナビア・ハウスにおいて、「ミュージック・フロム・ジャパン2025年音楽祭ニューヨーク」が開催される。ミュージック・フロム・ジャパンは、今年、創立50周年という記念の年を迎える。今年の音楽祭では、川上統が若手作曲家の一人として新作を委嘱された。

ミュージック・フロム・ジャパンからの委嘱によって作曲された川上の新作は、笙独奏と雅楽アンサンブルのための《青鸞せいらん》。2月21日の音楽祭第一夜に、宮田まゆみ(笙独奏)と雅楽アンサンブル「時の聲」によって世界初演される。

川上はこれまでにも笙独奏のための《合歓の木》(2013)や、笙とハープのための《櫛海月》(2016)など、笙を含む編成のための作品をいくつも手がけている。笙の独奏と雅楽アンサンブルという編成から作曲家が連想した生物は、「鳳凰」であったと言う。その「鳳凰」のモデルとされているのが、東南アジアに生息する比較的大きな鳥である青鸞であるという説があり、今回の新作のテーマとして選ばれた。

青鸞のオスは2本の長い尾羽と眼状紋が並ぶ見事な風切羽を持っており、繁殖期にそれらを広げてメスにアピールする様は美しく、華やかである。作曲家によると、青鸞のそうした様子や特徴的な鳴き声が作品に表現されている。

関連イベントとして、19日には今回、新作委嘱を受けた作曲家がコロンビア大学で作曲セミナーも行っている。

川上統
《青鸞》(2024-25)
笙独奏と雅楽アンサンブルのための
Great Argus
for sho solo and gagaku ensemble
【世界初演】
宮田まゆみ(笙独奏)
雅楽アンサンブル「時の聲」
 〆野護元(龍笛) 國本淑恵(篳篥) 中村華子(笙)
 伊崎善之(琵琶) 城戸さくら(箏)
ミュージック・フロム・ジャパン2025年音楽祭ニューヨーク
2025年2月21日(金)19:30
スカンジナビア・ハウス(ニューヨーク, アメリカ)
https://ny.jpf.go.jp/event/music-from-japan-festival-2025/