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ファジル・サイ《ピアノ協奏曲「マザーアース」》世界初演

2025年 5月 22日付

Fazil Say

photo © Marco Borggreve

2025年5月23日、大阪のザ・シンフォニーホールにてファジル・サイの《ピアノ協奏曲「マザーアース」》が、作曲家自身によるピアノ、シモーネ・メネセス指揮、大阪フィルハーモニー交響楽団によって世界初演される。同公演は、今年3月から始まった大阪・関西万博におけるフランスの高級ブランド、カルティエの「ウーマンズ パビリオン」の出展を記念して開催される。

ピアニストとしての華々しい活躍の一方で、サイは、室内楽はもとより協奏曲や交響曲といった大規模な編成の作品も次々と発表し続けてきた。サイの選ぶテーマは壮大であり、これまでも《ヴァイオリン協奏曲「ハーレムの千一夜」》(2007)や、パリのテロ事件を受けて作曲されたチェロと管弦楽のための《ネヴァー・ギブ・アップ》(2017)など、自身の背景となる文化や世界の政治状況への強い関心を表してきた。

今回の7楽章から成る《ピアノ協奏曲「マザーアース」》もまた、ここ数十年の間に人々の生活に影響を与え始めた気候変動への警鐘をテーマとしている。主題が呈示される前奏曲(I)に続いて、大地(II)、森(III)、海(V)、川(VI)の楽章が配置され、そこに間奏曲(IV)と後奏曲(VII)が加わる。間奏曲と後奏曲には、サイの代表曲であるピアノのための《ブラック・アース》の一部が引用されている。

世界各国の文化と英知の集結する万国博覧会。この世界的イベントに相応しい新作が作曲家自身の華麗なる演奏によって披露される。

ファジル・サイ
《ピアノ協奏曲「マザーアース」》(2024)
Mother Earth – Piano Concerto
【世界初演】
ファジル・サイ(ピアノ) シモーネ・メネセス(指揮) 大阪フィルハーモニー交響楽団
MOTHER EARTH supported by Cartier
2025年5月23日(金)18:00 ザ・シンフォニーホール(大阪)
https://www.symphonyhall.jp/event/2024127373/