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細川俊夫 室内オーケストラのための《森のなかで》世界初演

2024年 4月 30日付

細川俊夫/Toshio Hosokawa

photo © Kaz Ishikawa

5月11日、ポツダムのニコライザールにて、細川俊夫の新作《森のなかで》がBas Wiegers 指揮、カンマーアカデミー・ポツダムによって世界初演される。

室内オーケストラのための《森のなかで》は、カンマーアカデミー・ポツダムの委嘱作品。作品は、同アカデミーの2023/24シーズンのシーズンテーマに基づいて、「自然の響き」をテーマとした小品。

作曲家は作品について、以下のようにコメントしている。

森のなかの木漏れ日の下をゆっくり歩く。光と影の交差する静かな森のなかに、小鳥の声が響く。

子供の頃、家の裏山の竹林の中で、木漏れ日の下で音楽を聴いていた頃の記憶。

作品中では、ベートーヴェンの交響曲第6番の第2楽章からの引用が聞かれ、バードコールや鳥笛も使われている。

カンマーアカデミー・ポツダムの今シーズンのもうひとつのシーズンテーマとして「未来の音楽」が挙げられているが、そこには未来へのまなざしだけでなく、過去から現在、そして未来へというより大きな視座が掲げられている。細川はその視座に立って、過去の思い出の「自然の響き」を作品へと結実させた。

4人の作曲家にこれらのテーマで、短い「インテルメッツォ」が委嘱されており、シーズンを通して4つの「インテルメッツィ」の初演がライトモチーフのように現れるというプロジェクトとなっている。細川の作品は、今シーズンを締めくくる最後の「インテルメッツォ」となる。

細川俊夫
《森のなかで》(2024)
室内オーケストラのための
In the Forest
for chamber orchestra

【世界初演】
Bas Wiegers(指揮)、カンマーアカデミー・ポツダム
2024年5月11日(土)19:30 ニコライザール(ポツダム、ドイツ)
https://www.kammerakademie-potsdam.de/event/chants-de-france/